前置き
シンガポール旅行を考えている人であれば、「シンガポールはとにかく法律が厳しい国」というイメージを一度は見聞きしたことがあるのではないでしょうか。
「ガムを噛んだら罰金」「ポイ捨てで罰金」「地下鉄内での飲食で罰金」……
通称「Fine City(罰金天国)」とも呼ばれるほどです。
ですが、私が実際に旅行してみて感じたのは
「法律のルール自体は本当に厳しいが、街中での取り締まりの体感は意外とゆるい」
というシンガポールの意外なギャップでした。
今回はその実態について、実際に見た光景とあわせて紹介します。
前提:シンガポールの法律は「嘘」ではなく、本当に厳しい
まず誤解しないでほしいのは「シンガポールが厳しいというのは嘘」という話ではないということです。
「法律自体は間違いなく世界トップクラスに厳格」です。
- ガムの販売・持ち込み: 1992年から一般向けのガム販売が禁止。持ち込みも没収・罰金の対象になり得る
- 電子タバコ(加熱式タバコ含む): 2014年から輸入・販売・所持・使用のすべてが禁止。所持・使用だけでもS$2,000(約25万円)以下の罰金、輸入・販売は初犯でもS$10,000以下の罰金または6ヶ月以下の懲役、もしくはその両方という重さ
- 公共の場での喫煙: 禁煙エリアでの喫煙は最大S$1,000(約11万円以上)の罰金対象
- ポイ捨て: 初回でもS$300程度、裁判になればS$2,000近くまで科される可能性あり
- 麻薬関連: 所持・使用・密売に対して極めて重い刑罰があり、量によっては死刑もあり得る
このあたりの法律は決して大げさな噂ではなく、実際に条文として存在している厳格なルール。
「シンガポールは治安が厳しいというのは嘘」というタイトルにはしていますが、法律そのものが緩いという意味ではないことは先にお伝えしておきます。
それでも実際に見た「意外とゆるい」現実
上記に記載の通り、「法律の厳しさは本物」である一方、実際に街を歩いてみると「イメージとのギャップを感じる場面」がいくつもありました。
タバコの吸い殻は普通に落ちている
ホテルに到着して最初に驚いたのが「路上に落ちているタバコの吸い殻の多さ」でした。
事前に聞いていた「厳格な取り締まり」のイメージとはかなり違う光景に驚いたのは言うまでもないでしょう。
これは何も私達のホテルの前だけの話に限ったものではありません。
クラークキー(飲み屋街)付近の路上に面した屋台では、飲食をしながら普通にタバコを吸い、灰皿ではなくそのまま地面に吸い殻を捨てている人も普通にいたほどです。
「街全体としては清潔な印象が強いのは間違いない」のですが、事前に調べて出てくるほどの厳格さが無い場面もあり、このような光景が普通に存在していました。

もっと多い場所を撮影しておけばよかったと思うほど、意外にも落ちている
タバコに関してもう一点言及すると、
「ゴミ箱の上に灰皿が設置されたタイプの喫煙スポットが、日本よりもかなり高い頻度で設置されている」
のも印象的でした。
多くの人がそこでタバコを吸っており、「吸う場所自体はきちんと用意されている」という点は徹底されていることが窺えました。

これはとても日本っぽい喫煙所だが、普通のタイプはゴミ箱の上に灰皿が設置されているタイプ


電子タバコ・ガムのポイ捨ては本当に見かけなかった
法律通りに徹底されている部分も確かにありました。
- 電子タバコを吸っている人は滞在中一度も見かけなかった
- ガムが電柱や地面に貼り付けられている光景も一度もなかった
「罰則の重さがそのまま抑止力になっている」実感があり、このあたりは「厳しい国」のイメージ通りでした。
警察の姿はほとんど見かけない
治安に関して一番意外だったのが「街中で警察官をほとんど見かけない」という点です。
救急車は日中・夜間共に見かけ、実際に運ばれている人も見かけるなどちょこちょこ出会いがありました。
しかし警察のパトロールらしき姿を見たのは、深夜のクラークキー周辺で1台見かけたのみ。
私の中では「治安が厳しい=警察が至る所を巡回している」というイメージを持っていたのですが、実際の体感はかなり違いました。
シンガポールは街中に監視カメラ(CCTV)が非常に多く設置されていることで知られており「目に見える巡回よりもカメラによる監視・取り締まりに重きを置いている」という側面が大きいのかもしれません。
深夜のアルコール販売は本当に止まる
コンビニでアルコールを購入しようとしたところ「決められた時間になるとしっかり購入できなくなる」という場面もありました。
これはシンガポールの酒類規制法(Liquor Control Act)によるもので「深夜から早朝にかけて小売店でのアルコール販売が法律で制限されている」から。
このルールに関しては、事前で調べていたとおり。きっちり運用されていました。

泥酔している人はほぼ見かけなかった
ナイトクラブや繁華街の周辺を除けば、泥酔して道端に座り込んでいる人や、危険な薬物を使用していそうな人は一切見かけませんでした。
地面に座り込んだり嘔吐したりしている人の割合も「日本と比べると圧倒的に少ない」印象です。
これは「治安の良さ」もありますが、「そもそもお酒の値段が高く、日本のように大量に飲むこと自体が難しい」という側面が影響しているのではないかというのが私の見解です。
実際、私たち自身もお酒の値段の高さを理由に、日本にいる時ほど飲みすぎることはありませんでした。
(お金が無くて飲み過ぎることができなかったのです笑)
まとめ:法律は本気、でも取り締まりは意外とヒューマンスケール
- シンガポールの法律自体は間違いなく世界トップクラスに厳格(ガム・電子タバコ・ポイ捨て・麻薬関連など)
- それでもタバコのポイ捨てなど、街中で普通に見かける「ゆるい」場面は確かに存在する
- 電子タバコやガムのポイ捨ては、罰則の重さ通りにほぼ見かけなかった
- 警察官の姿はあまり見かけず、監視カメラなど別のアプローチで治安が保たれている印象
- 深夜のアルコール販売規制はきっちり運用されている
- 泥酔者が少ないのは治安の良さに加え、酒の価格の高さも一因かもしれない
「シンガポールは怖いくらい厳しい国」というイメージだけで身構えていくと、実際には「もう少し人間味のある街並み」だというギャップに驚く場面があると思います。
法律自体の重さは本物なので「ルールを軽視して痛い目を見ることのないよう事前に知っておいて損はない」というのが今回の結論になります。
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